くり爺です。
このところ、体操競技の普及振興を密かに企むジムクリでは基本的なデータを地道に検証しています。前回は1975年からの約半世紀分のデータを検証しました。今回は小学生、中学生の体操競技人口の推移を掘り下げます。
出典資料:公益財団法人 日本体操協会 R2登録人口集計表(2021.03.04) https://www.jpn-gym.or.jp/jga-web/reg_population/
2020年度の各年代カテゴリーの特徴をまとめた過去の記事もご覧ください。
(第1弾 体操日本の競技人口は?[2021年版])
2001年からのデータによると…
今回も公益財団法人日本体操協会が公開している資料からクリ爺が独自にグラフにしてみました。このグラフは横軸が調査年度を表し、縦軸は公益財団法人日本体操協会に選手登録をした人数を表しています。小学生と中学生の公表されている集計結果は2001年から2020年で、以下のようなグラフになります。
小学生の変化傾向は…
データを見てみると、小学生は調査開始の2001年から2008年の北京オリンピックくらいまで堅調に右肩上がりで、ピーク時の2008年度は女子は3,150人、男子は1,958人となっています。その後、山あり谷ありで2016年以降、男女とも2018年以降は急激な減少となっています。
中学生の変化傾向は…
中学生はというとデータが公開になった2001年をピーク(男1,802人、女2,505人)にその後はガクンと減少します。その後は緩やかに上昇、横ばいになります。最近のピーク時は女性は2012年の1,847人、男性は2014年の1,235人となります。それからはまたしても減少し、2019年、2020年ではコロナも影響もありますが、減少傾向に歯止めがかからない状態ですね。
近々始まる中学校の部活動改革。体操競技のエリート選手の多くは民間のスポーツクラブが主体ですので、全体の競技力への影響は少ないと言われる方もいるようですが、これまで地域のスポーツを支えてきた中学校の部活動が様変わりするにあたって、中学生ジムナストの減少がますます気になりますね。ただでさえ、練習環境が充分でない。専門的な指導者が少ない。など大きな問題を抱える中学生のスポーツ環境はどうなってしまうのでしょうか? 心配です。
では、また