クリ爺の独り言

新企画 体操選手のケガ・痛みに関する基本調査

くり爺です。
来週からジムクリの新しい企画として「体操競技選手のケガ・痛みに関する基本調査」の結果を数回に分けて公開します。これは学術的な研究というよりは、その前の予備調査として行いました。今回は、なぜ調査を行ったかというの調査の背景について述べることにします。

一般的調査の限界

体操競技に限らず、いろいろなスポーツ現場の実態調査というのはとても難しいです。特にケガや傷害の実態などの安全にかかわる様子は、その報告の仕方によっては管理者の責任を問われかねないですし、そもそもケガは「恥」という日本古来の考え方や文化の影響も少なくないので、調査自体は適切であっても、結果はなかなか実態を表していないこともあるように思います。また、調査の結果、ケガや事故が多いとなれば、その状態を野放しにはできないわけで、難しい対策をセットにして公表する必要があります。これがまた調査を難しくさせてしまいます。

とはいっても、公的な組織から発表される各種調査報告は極めて有益な情報で重要ですから、皆さんも一度は調べて押さえておきましょう。なお、教育行政からの報告の他は、スポーツ傷害保険を扱う団体なども調査結果を開示していますで、是非一度調べてみてください。

調査背景「実態が見えてこない!」

それらの報告を拝見して、くり爺が思うことを誤解を恐れず述べてみます。まず、教育行政からの調査結果ですが、そもそも学校での「器械運動」の授業と公立学校での部活動では盛んなところはごく一部ですから、実施している子どもたちの絶対数が少ないので、事故件数がとても少ないように見えてしまう傾向は否めません。

また、授業や課外活動以外の活動、つまり、民間のスポーツクラブや地域のスポーツ少年団などの活動においても競技人口自体が少ない(過去の投稿参照)ので、他のメジャーなスポーツに比べてしまうと、なかなか実態を捉えにくいのかなぁとも思います。

さらに、世間的に体操はそもそも人間離れした危険なこと。体操選手はケガしてもしょうがないなんて思っていたり、思われているかもしれないことも実態が見えてこないひとつの背景かもしれませんね。

調査目的「体操選手のケガ・痛みの実態に迫る!」

このように、何事も現場の実態を明らかにすることはとても難しいですが、そんなことばかりを言っていても何も対策ができないので、今回、新たにジムクリによる独自調査を敢行しました。もちろん、体操競技は競技レベルによって練習内容だったり、身体的な負荷強度は全然違います。例えば、同じ体操でも「週一回マットを出して、バク転を30分練習した」というのと、ほぼ毎日、オリンピック・ルールに準ずる全国大会での活躍を目指した練習とでは明らかな違いがありますね。

そこで、今回はリアルな体操競技選手の実態に迫るために全国的な大会での活躍を目標としている大学生、高校生、中学生の男女50人を対象に調査をおこないました。詳しくは次週に譲りますが、調査の観点として①体操選手に多いケガの部位、②競技継続年数とケガの関係、③体操選手の(整形外科的)手術履歴 に絞ってお伝えします。

では、また

ABOUT ME
くり爺
ジムクリ管理人のくり爺です。 昔は体操を頑張ってやっておったが、今じゃ単なる体操ファンじゃ。一生懸命頑張る体操選手を応援する取り組みを考えては見たものの、若い力が必要じゃな。頼むぞ。若人よ。

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