お久しぶりのくり爺です。
体操競技の普及振興を密かに企むジムクリでは基本的なデータを地道に検証しています。
最新版のデータが日本体操協会から公開されましたので、昨年度に引き続き小学生から社会人までのすべてのカテゴリーの直近約10年間の推移について、1975年から2021年度分、約半世紀分のデータを検証します。コロナの影響が気になりますね。
昨年度の記事はこちら
出典資料:公益財団法人 日本体操協会 R3登録人口集計表(2022.02.22) https://www.jpn-gym.or.jp/jga-web/reg_population/
2020年度の各カテゴリーの特徴をまとめた過去の記事もご覧ください。
(第1弾 体操日本の競技人口は?[2021年版])
1975年からのデータによると…
今回も公益財団法人日本体操協会が公開している資料からクリ爺が独自にグラフにしてみました。このグラフは横軸が調査年度を表し、縦軸は公益財団法人日本体操協会に選手登録をした人数を表しています。1978年度のデータはありませんが、1975年度から高校生、大学生、そして社会人のデータが公表されています。なお、小学生と中学生の集計結果は2001年からのようです。
大学生、社会人は緩やかに減少し横ばい!?
今回はざっくり全体像を見ていきましょう。グラフ下の方の4本線は男女の大学生と社会人選手です。1980年前後から緩やかに減少していますが、そもそも人数が少なくて、あまり大きな変化はないようです。このグルフをパッと見て、やはり大きく目を引くのが高校生ジムナストの減少です。
ボリュームゾーン高校生選手の減少が著しい!
データをみるとモスクワ・オリンピックあたりから一時減少が見られますが、ロサンゼルス・オリンピック以後増加し始めます。女性高校生選手はピークとなる1986年度に6,058人で、男性高校生選手はソウル・オリンピック後の1989年度に5,230人でピークを迎えます。その後はアトランタ・オリンピック後に男子高校生が一時盛り返し、女性の競技人口を上回ります。しかし、その後は女子高校生選手と同様に減少の一途をたどり2,000名を切る人数まで激減します。うーむ。やばい。
コロナの影響は?
2020年度の登録者に対して2021年度登録者はどのカテゴリーでも僅かではありますが増えています。他のメジャースポーツの競技人口を考えるとめちゃくちゃ少なくないとはいえ、微増ですが復調の兆しと言っていいでしょうか? 2021年度はコロナの影響で大会自体が延期や中止が相次ぎましたが、数値をみると選手登録上は大きな影響はなかったともいえますね。もちろん延期にはなりましたが、東京オリンピック効果もあったのでしょうか? これらの数値は、なかなか実感と異なりますけど、来年春に発表となる2022年度登録者数に注目です。噂ではコロナの影響で街の体操教室は大人気だという話も。今回公表されたデータは大会出場のための選手登録者数なので、実際急増しているらしい体操キッズたちの人数は入っていない様です。
残念!